偉大なる孤食

孤独を味わうことで、人は自分に厳しく、他人に優しくなれる。

蒙古タンメン中本 北極ラーメン

北極ラーメン

北極ラーメン 850円

またも…またも蒙古タンメン中本から「北極ラーメン」をご紹介。散々中本のラーメンを紹介しておきながら、店の看板メニューがこのタイミングっていうのもどうなのよという感じだが、兎にも角にも北極ラーメンである。

「からうまラーメン日本一」という謳い文句を堂々と看板に掲げる中本の象徴がこの北極ラーメンと言えるが、まさに日本一を謳うに相応しい程の奇跡的なバランスで成り立つ辛旨ラーメンである。

中本定番メニューのラーメン(冷しメニューを除く)では文句なしに最高峰の辛さを誇り、中本にハマる人間はここを目指すことになる。ただ、決してここがゴールというわけではなく、ここから新たな道を見つけるターニングポイント的ラーメンでもあるのだ。

北極ラーメンとは、今にも湧き出しそうなマグマの如く真っ赤に染まる辛旨スープに、茹でもやし、香味油と香味野菜で炒められた豚バラ肉、存在感のある太麺、この4つの要素だけで構成される。かなりシンプルな構成になっており、ほぼ麺とスープだけをひたすら味わう具なし(実際はあるが)ラーメンと言って差し支えない。

シンプルなのは手抜きだからではない。それで成り立つほどに強烈な辛さと旨味がこのスープには凝縮されているので、これ以上要素を追加してしまうと、それは時に全体の足を引っ張るだけの要素となってしまうのだ。

また、北極ラーメンは他のメニューに比べて麺の量が1.5倍増加されている。つまりデフォルトで麺大盛りになっているのである。ラーメン全体の構成をシンプルにし、純粋に辛さと旨味を最大限に味わうために麺が増量されているのであろう。

見た目に圧倒されてしまい、北極ラーメンに二の足を踏んでいる方も数多いるとは思うが、蒙古タンメンが完食できる方であれば、北極もまあ美味しく食べれるであろうとは思う。一心不乱に麺をすすり続け、気づけば完食しているであろう。

ある程度辛さにも慣れ、これを美味いと感じるようになってしまえば、もうこれ以外の辛いラーメンなんて食べる必要がなくなってしまう。

なぜならこれ以上に辛さと美味さが融合したラーメンはないのであるから。